悲しみと苦しみを引き出した先にある「本音」

女性社員の本音を引き出すために必要だと考える、人事担当者の関わり方とスタンスについてお伝えしたいと思います。

女性は不安を抱えている

自分のことを振り返っていただいてもお分かりになるかもしれませんが、出会って数回の人に
自分の本音をさらけ出すということは滅多にないことではないでしょうか?

特に社内という利害関係がある人に対しては、本音と建前をうまく使い分けて
相手にわからないようにしている人も少なくないと思います。

しかし、人事担当者であれば、社員の本音を引き出す関わりをしなければ、
本当に必要な施策も打ち出せず、組織改革やイノベーションといった
会社から期待される成果を出せないかもしれません。

特に、女性からの本音を引き出すのは難しいと感じている方が多いのではないでしょうか?

女性の多くは、自己肯定感が低く、自信が持てないでいます。

どんなに自信たっぷりで強うそうな女性でも、
どんなに高い地位にいる女性でも、
心はいつも不安に押しつぶされそうになりながら
ギリギリ自分を保っているのが女性の本心だと私は思っています。

本音を引き出すまでのプロセス

私が過去1000人超の部下面談をし、現在も自社の講座プログラムや先生プロデューサーとして関わっている
講座へ来る女性たちとの話を通して、

「女性は自己肯定感が低く、自信がない方が多いな」

という印象を持っています。

そういう人に対して「もっとこうした方がいい」とアドバイスを伝えても結果的に改善できないので、
私の場合は、とにかく最初に話をよく聞いて、相手が伝えたいこと、言いたいこと、さらには
苦しさや悲しみまで、全て吐き出してもらいます。

共感性を持って話を受け止めることで、相手が持っている不安も、自信が持てない部分も全部認めて、
大丈夫ですよ、きっとできますから一緒に取り組みましょう、とお伝えするのです。

すると、女性はモチベーションが上がり、その後、私のお伝えするアドバイスも
受け入れてくれている、という手応えが全く違うのです。

本音を言ってくれている、と確信できるのは、

「私、実は◯◯なんです」

と、話の本筋とは違うところの実情を語り出した時です。

時間が限られた部下面談などの場面では、最後には「じゃあ◯◯してみてくださいね」と
アドバイスをして終わらせることがよくあるかと思いますが、残念ですが女性にとっては
不完全燃焼で終わってしまい、相手に対する信頼感も失ってしまいかねません。

「実は・・・」

の部分を引き出すまで、しっかり話を聞き、心から共感すれば、
必ず女性は心を開いてくれます。

言葉ではなく、理解しようとしてくれるその姿勢・スタンスだけでもOKです。

 

外部の力を上手に使って本音を引き出す

女性は、女性に話を聞いてほしい、という潜在的な思いもあるかと思います。

先生プロデューサーとして関わっている講座では男性講師に混ざって、私一人が女性講師なのですが

「女性に話を聞いて欲しくて来ました」

という女性受講者が多くお見えになります。

一方、女性同士であったとしても言えないことがあるのが社内ではないでしょうか。

私はNTTを辞めて独立し、過去の自分が管理職として苦しんでいた時に欲しかったサービスを立ち上げ、
「社外の人間」として、組織の人事や現役女性管理職のみなさんと連携するようになりましたが、
まさかここまで効果があるのかと、毎回驚きの連続です。

社外の立場から直接女性管理職の皆さんをスキル面、メンタル面の両方からサポートすることが
女性たちに自信を与え、自らモチベーションを上げて成果を出せる人材へと促せる起爆剤と
なり得るのだと手応えを感じています。

もしこの記事を読んでおられるのが男性の人事部長だと大変心苦しいのですが、
女性部下は男性に本音を伝えづらいと少なからず思っていますし、
理解してもらえないだろうとどこかで諦めている可能性が高いです。

だからこそ、女性の人事担当者に活躍してもらうことや、
外部の力をためらわずにうまく活用していくことについて、
本気で考えていただきたいと願っています。

 


基本的に人間は自力で這い上がる力があると私は信じています。

自分で立ち上がっていこうとするその力を引き出すきっかけを作るのだ、というスタンスを大切に、
私は日々受講者ひとりひとりと関わっています。

女性管理職や女性社員の働く意識を高める時も、モチベーションを引き上げる時も、
基本的なスタンスは変わりません。

今回の内容が、社員が本音を言ってくれるような信頼関係づくりのヒントになれば幸いです。