女性活躍推進〜経営層のコミットメントを引き出すために

「労政時報」をご存知の方も多いかもしれませんが、この度、労政時報の人事ポータルサイトにて「人事パーソンへオススメの新刊」として【女性管理職のためのしなやかマネジメント入門<信頼>をつなぐ、チームビルディング】が取り上げられていました。

私が伝えたい思いをきちんと受け止めてくださっていて心から感激した次第です。

画像はジンジュール様HPより拝借いたしました

経営層のコミットメントの有無

私は定期的に開催しているセミナーや、研修導入される企業様に必ずお伝えしているのが

【女性活躍推進の3本柱】

です。これは簡単にお伝えすると、

・経営層のコミットメント
・女性リーダーの育成
・人事制度

以上の3点を並行に同時進行させることの重要性についてご説明しているのですが、女性活躍推進がうまくいっていない企業様にありがちなのが、まず手始めに「人事制度の改革」からアプローチしている企業様が多く、得てしてその導入した人事制度は形骸化しがちです。その状態で、

「女性活躍推進がうまくいかない」
「人事制度の改革が進まない」

とご相談に来られる企業の人事担当者様がほぼ9割以上といった状況です。

理想は、女性活躍推進の3本柱を同時進行することではありますが、比較的スムーズに改革が進むのは

経営層のコミットメント

この有無にかかっている、とこれまで関わらせていただいた企業様を通して私が実感しているところです。

しかしながら、日本の多くの企業は経営層のコミットメントに至っていないのが現状であると感じています。

結局数合わせで終わっていないか

経営層のコミットメントが思うように進まないのは、経営層が女性活躍推進の意義を見出せていないためだと私は考えています。

私の考える意義というのは、女性活躍推進2.0としてお伝えしている真の目的、

「女性視点を会社経営に活かし、今まで以上の成果と利益を生み出す」

というレベル感での理解となるのですが、現状として

・女性管理職の数を増やそう
・女性の社外取締役を採用しよう

といった“数合わせ”の印象が拭えない経営層の判断現状を、現場で悩みながら働いている女性リーダーの皆さんの話から伺う度に

「こと日本の企業において、経営層のコミットメントが一番遅れている」

と思わざるを得ない状況です。

なかなか変わらない日本の企業体質

DeNA創業者の南場智子さんの講演にて、
「最近、企業から社外取締役になって欲しいという依頼が多い」
というお話を伺ったのはかれこれ5年前。

今、女性活躍推進プロジェクトで様々な規模・業種業態の企業様のサポートをさせていただく中で、今なおその状態が変わらずにいることが感じられます。

女性活躍推進法によって、社内の女性管理職は一応揃ったが、取締役となると社内の女性社員は厳しいので社外から呼びましょう、ということが今だに多いのが現状です。

果たして、この数合わせの女性活躍推進にどういう意味があるのでしょうか。

社内は下駄を履かせた女性管理職のみなさんが悩み苦しみ、その周囲の社員の皆さんも苦労が絶えず、そんな社内の現状を知らない社外取締役がいるという状況に気づかないまま上層部にいる経営層や幹部・・・

なんとも嘆かわしい状況であり、そんな日本企業がまだまだ多くある日本の状況に危機感を覚えるのです。

経営層が認める実績を出す

弊社セミナーにお越しになる女性管理職の方々は、とてもパワフルで、こういった危機的状況を打破しようと試行錯誤している皆さんで、私にとっても心強い存在です。

しかし、経営層が女性活躍推進にコミットメントしていない以上、いくら「わかってください」「必要なんです」と訴えても理解してもらえないでしょう。

そこで大切なことは、

経営層が認める成功事例を出す

ということです。

女性活躍推進の取り組みが会社の業績につながっていること、女性たちのアイディアによって立ち上がったプロジェクトにより利益向上につながった、そういった結果を出すことが必要だと思います。

結果を出せば、会社は必ず理解してくれます。成果につながれば、女性活躍推進のプロジェクトを認め社内における発言権も増すことは間違いありません。

大変な思いをするかもしれませんが、まだ日本の社会において女性活躍推進の真の意義を達成するための活動は、まず会社に対して目に見える成果を見せることが必要な企業が大部分なのです。

ダイバーシティの考え方を浸透させる

女性活躍推進の活動が利益アップにつながると数値で理解できれば、会社側の理解は早いものです。

逆に言えば、数値でしか見ていないのが現状なので、 現場にいる女性社員の皆さんが、自分ごととして会社を良い方向へ向かわせるために活動していくことが
必要不可欠だと私は考えています。

男性社員の中にも、女性活躍推進2.0に近い形で理解している方も存在します。これまで弊社セミナーで出会った男性人事担当者の皆さんは100%そうでした。

そういった真の意義を理解する周囲の方々と力を合わせてボトムアップしていくこと、そこから結果を出していくことが女性活躍推進、ひいてはダイバーシティ経営を浸透させる打開策となると確信しています。

まとめると、冒頭でお伝えした「人事制度の改革から始める」という選択が思うように進まないのは、人事制度を変えることで会社の事業成長にどんな成果をもたらす施策なのかが経営層がピンと来ていないから、ということになります。

経営層が理解しやすいよう、まずは業務改善や残業時間の削減といったもので成果を見せて、そこから本当に導入したい人事制度の改革へつなげるという活動によって、会社で働く社員が本当に必要な施策が打てて、それによって真の意味の会社成長がもたらされるのではないかと思います。

ぜひ、人事担当者の方には、現場の女性社員が始めやすい小さな一歩を踏み出すサポートを考えていただければと考えております。

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